結婚相談所を開業するには、どのような資格が必要なのか知りたいです! また、具体的な開業手順についても詳しく知りたいと思っています。
結婚相談所のビジネスには興味があるものの、業界の知識がないため漠然とした不安があります…。
できるだけリスクを抑えて、初期費用を回収できるようにしたいです。
そのため、効果的な集客方法についても教えてほしいです。
このような疑問にお答えします!
目次
信頼性について
本記事の執筆者は、20年以上にわたり結婚相談所のコンサルティングを行ってきた実績があり、自らも結婚相談所の運営や合コン・婚活パーティーの企画・開催に携わっています。 また、各種SNSを活用し、チャンネル登録者数やフォロワーを増やすノウハウについても発信しています。
本記事は、結婚相談所を開業する際の貴重な参考資料となる内容を網羅していますので、ぜひ最後までご覧ください。
ポイント1 結婚相談所を開業するメリットと年収について

もともと合コンなどを開催するのが好きだったので、結婚相談所ビジネスは自分にはピッタリでした!
また本業でカフェを経営しており、売上を伸ばすために、何かもう1つ違うビジネスをやりたいと思っていました。
昔、合コンを開催していノウハウが今、生きるとは思っていなかったです。
現代では、約26%の男性と約16%の女性が生涯未婚を選択する傾向にあります。
さらに、2040年までには未婚率が47%に達し、独身者の数は4,600万人を超えると予測されています。 こうした社会の変化に伴い、結婚や恋愛の価値観、出会いのスタイルも大きく変わっています。
現在では、マッチングアプリや婚活パーティーなど、多種多様な婚活サービスが登場し、多くの人が出会いのチャンスを得やすくなっています。
しかし、それにもかかわらず未婚者の増加は続いており、「結婚したいのにどうすればいいのかわからない」と悩む人も少なくありません。 <特に、結婚相談所はまだまだ市場の開拓余地が大きい分野です。
マッチングアプリの普及により「ネット婚活」の認知度は上がりましたが、「結婚相談所」を利用した婚活は依然として敷居が高いと感じる人が多くいます。
そのため、適切なサポート体制やブランディングを確立すれば、多くの潜在顧客を獲得できる可能性が高いのです。
結婚相談所を開業する最大のメリット
結婚相談所ビジネスの最大の利点は、常に一定数の潜在顧客が存在することです。
・結婚を真剣に考えているが、出会いの方法がわからない人
・マッチングアプリや婚活パーティーでは理想の相手に出会えない人
・恋愛経験が少なく、異性との関係を築くことに不安を抱えている人
こうした層に向けて、適切なサポートを提供できるのが結婚相談所の強みです。
特に、AIを活用したマッチングシステムや、オンライン相談の導入など、最新の技術を活かしたサービス展開をすれば、さらに多くの会員を獲得できるでしょう。 婚活市場の成長とともに、結婚相談所の需要も今後ますます高まることが予想されます。
開業を考えている方にとっては、大きなチャンスのあるビジネスと言えるでしょう。

結婚相談所の存在意義はますます大きくなります!
1-1.これから結婚相談所に求められるもの
出会いのチャンスは多いはずなのに、未婚者が増える現状には、実は大きな理由があります。

男女共同参画白書の調査では、 「これまでにデートした人数が「ゼロ」だと答えた独身」は 20代女性は約25% 20代男性は約40% 30代女性は約20% 30代男性は約35% 国立社会保障・人口問題研究所の2021年の調査結果では80%の男女が「いずれ結婚するつもり」と答えています。
現代では、「結婚したい!」と思っていても、恋愛経験やデート経験が不足しているために異性との関係を築けないという人が増えています。
・異性とどう接すればいいかわからない ・恋愛に自信がなく、積極的になれない ・結婚したいけれど、何から始めればいいのかわからない こうした悩みを抱える人が多いのが、今の婚活市場の現状です。
お見合いのスタイルは進化している
結婚相談所の主要サービスである「お見合い」は、以前のような「お見合い=すぐ結婚」という形式から変化しています。 かつては、家同士のつながりや条件を重視した「仲人型」のお見合いが一般的でしたが、現在では「お見合い=自然な出会いの一つ」として認識されるようになっています。 多くの人が、「ただ結婚するだけではなく、恋愛を経て愛し合える相手と結婚したい」という本音を持っています。
そのため、結婚相談所の役割も、「単なる紹介」ではなく、「恋愛をサポートする場」へとシフトしてきています。
恋愛スキルが結婚のカギを握る
現代の結婚は、ほとんどが恋愛結婚です。
異性との相性が重要視されるため、単に「条件が合えば結婚」という時代ではなくなっています。
つまり、「お見合いをすれば結婚できる」わけではなく、自然な出会いと同じく、恋愛スキルが必要不可欠なのです。
しかし、日本では恋愛を学ぶ機会がほとんどありません。
- 学校では恋愛について教わらない
- 職場でも異性との交流が少なく、恋愛経験が積めない
- SNSやオンラインの交流が増え、リアルな恋愛経験を持つ人が減っている
その結果、恋愛スキルの格差が広がり、異性とコミュニケーションを取るのが苦手な「草食系男子」「奥手女子」が増えているのが現状です。
現代の結婚相談所に求められる新たな役割
こうした背景から、今の結婚相談所には単なる「出会いの場の提供」だけでなく、「恋愛指南」や「コミュニケーション指導」の役割が求められています。
たとえば、
- 異性との会話のコツを教える
- LINEやデートのやりとりのアドバイスをする
- 第一印象をよくするためのファッションや話し方の指導を行う
といったサポートをすることで、結婚への成功率を高めることができます。
結婚相談所運営者に求められるスキル
今後の結婚相談所では、仲人が単なる「紹介役」ではなく、恋愛のアドバイザーとしての役割を果たすことが求められます。
自身の恋愛経験や、会員同士の成功事例などを活かしながら、「結婚できる人材」を育てるサポートをすることが重要です。
結婚相談所を開業する際は、ただ出会いを提供するだけではなく、「会員が異性と良好な関係を築けるようサポートする」という視点を持つことで、他の相談所と差別化を図ることができるでしょう。

1-2.結婚相談所運営者の年収
結婚相談所を開業した場合の年収は、さまざまな要因によって大きく異なります。
特に影響を与えるのは、会員数、新規入会者の獲得頻度、成婚率、サービス料金の設定、さらには集客力やマーケティング戦略です。
小規模な個人運営の場合、以下のような収益モデルが考えられます。
- 入会金:1人あたり10万円 × 1人 = 10万円
- 月会費:1人あたり1万円 × 20人 = 20万円
- お見合い料:1回あたり5,000円 × 20回 = 10万円
- 成婚料:1人あたり20万円 × 0.5人 = 10万円
これにより、月収は約40万円、年間の収益は約480万円となります。
一方で、積極的なマーケティングを行い、会員数を増やし、サービスの質を向上させることで、より高い収益を狙うことも可能です。
大規模な運営では、以下のような年収が見込めます。
- 会員数50〜100人規模の結婚相談所:600万円〜1,000万円
- 法人化し、全国展開している結婚相談所:1,500万円以上も可能
また、結婚相談所以外の婚活関連ビジネスと組み合わせることで、さらに収益を拡大できます。
たとえば、婚活セミナーの開催、恋愛コンサルティング、ファッション・マナー講座、婚活パーティーの企画運営などを取り入れることで、収入源を多角化し、安定した経営を実現できます。
重要なのは、単に会員を増やすだけでなく、成婚率を高める仕組みを作ることです。
成婚者が増えれば口コミによる新規入会者の増加が期待でき、さらには高い成婚率を実績としてアピールすることで、より多くの会員を獲得しやすくなります。
結婚相談所の運営は、適切なビジネス戦略を立てることで、安定した収益を得られる可能性の高い事業です。
小規模から始め、成功事例を積み重ねながら規模を拡大していくことで、長期的に高い収益を目指すことができます。
ポイント2 結婚相談所を開業するのに資格は必要?

若いときに結婚し、その後は専業主婦でした。
社会経験が少ないこともあり、結婚相談所を始める前は不安でしたが、 開業時の仲人研修で法律について学ぶことが出来たので初心者の私でも安心して始めることが出来ました。
とは言え開業当初は、契約時のことなど、慣れていないので忘れてしまったりしていましたが、いざとなれば事務局に連絡してやり方を確認できたので有難かったです。
結婚相談所の開業には、特別な資格は必要ありません。そのため、未経験の方でも比較的始めやすいビジネスです。しかし、法律を理解し、適切に運営することが求められるため、事前に必要な知識を身につけておくことが重要です。
開業にあたって特に注意すべき法律として、以下の2つがあります。
- 特定商取引法(クーリングオフ制度や中途解約に関するルールを厳守する必要がある)
- 個人情報の取扱い(会員の個人情報を適切に管理し、漏洩を防ぐ対策が求められる)
これらの法律を理解し、適切に運用することで、トラブルを防ぎ、信頼される結婚相談所を運営することができます。
結婚相談所の開業に資格は不要ですが、業界団体や連盟に加盟することで、開業前に研修を受ける機会があります。
例えば、契約書の作成方法や会員対応のコツ、トラブル時の対処法など、実践的な知識を学ぶことができます。
こうした研修を活用することで、未経験者でもスムーズに開業できる環境が整います。
これらの法律について、詳細な内容は別の記事に記載しています。
資格よりも重要なのは仲人としてのスキル
結婚相談所の成功には、資格の有無よりも、仲人としてのスキルが大きく影響します。特に、会員の成婚率を高めるためには、以下のスキルが求められます。
- 会員の性格や価値観を理解し、最適なマッチングを提案する能力
- 恋愛や結婚に関するアドバイスを適切に行うカウンセリング力
- 会員の悩みに寄り添い、モチベーションを維持させるサポート力
恋愛ノウハウを伝えることに不安を感じる方もいるかもしれませんが、自身の経験や成功事例を共有するだけでも十分なサポートになります。
また、時代とともに婚活のスタイルや価値観も変化しているため、開業後も定期的に学び続ける姿勢が重要です。
結婚相談所を長く運営し、成功させるためには、単に会員を紹介するだけではなく、「成婚につながる支援」を提供できるかどうかが鍵になります。
開業後も仲人としてのスキルを磨き、会員に寄り添ったサポートを提供できるよう努力することが、成功への近道となるでしょう。

ポイント3 加盟する連盟を選ぶ基準は開業後のサポート

自分の周りに独身者が多いし、とりあえず結婚相談所に誘えば会員になってくれるかなと安易な感じでいました。 実際に声を掛けてみてたら反応が悪く、まったく会員にはなってくれませんでした。 良縁会に相談したところ、営業トークのアドバイスを頂き、しかも紹介から広めて行く方法まで教えてもらい、開業から2年で会員数70名にすることが出来ました。
結婚相談所を開業する際、多くの方が業界団体や連盟への加盟を検討します。
基本的に、どの連盟を選んでも会員を増やし、相談所を成長させることは可能ですが、成功の鍵を握るのは「開業後のサポート」です。
連盟によってサポートの内容は大きく異なるため、単に会員数の多さや知名度だけで選ぶのではなく、どのような支援を受けられるかを確認することが重要です。
特に、次のような点で不安がある方にとっては、開業後のサポートが事業の成長に大きく影響します。
- 自分だけでは継続していくのが苦手
- ウェブサイト、ブログ、SEOの知識がない
- マーケティング知識がない
- 経営の知識がない
連盟の勉強会だけでは不十分な場合も
多くの連盟では、定期的に勉強会を開催しており、開業に関する基本的な知識や運営ノウハウを学ぶことができます。
しかし、こうした勉強会は「一般的な情報を広く提供する場」であるため、個別の悩みに対応するものではないケースが多いのが実情です。
結婚相談所の運営方法は相談所ごとに異なるため、勉強会で学んだ内容をそのまま自社の運営に当てはめても、必ずしも効果があるとは限りません。
そのため、実際の運営で直面する課題に対して、個別に相談できるサポート体制が整っているかどうかを事前に確認することが重要です。
連盟を選ぶ際にチェックすべきサポート内容
開業後のサポートを確認する際は、以下のようなポイントをチェックしましょう。
- 運営に関する個別相談を受けられるか
- マーケティングや集客に関する具体的な指導があるか
- 契約書や法律関連のサポートを提供しているか
- 成功している相談所の事例を共有してもらえるか
- 会員とのトラブル対応のアドバイスを受けられるか
特に、集客や成婚率の向上に関するサポートが充実しているかどうかは、結婚相談所の成功に直結します。
ただ単に連盟に加盟するだけで会員が増えるわけではないため、効果的な運営ノウハウを学び、実践できる環境が整っているかを見極めることが重要です。
成功するためには、サポート体制の充実した連盟を選ぶこと
結婚相談所の運営には、マーケティングや会員対応、法律の知識など、幅広いスキルが求められます。
開業直後は手探りで進めることが多いため、サポートが手厚い連盟を選ぶことで、成功への道が大きく開けます。
「どの連盟を選ぶか」は、結婚相談所の将来を大きく左右する重要な決断です。
単に加盟すれば成功できるわけではないため、どの程度の個別サポートを受けられるのかをしっかり確認したうえで、自分に合った連盟を選ぶことが大切です。

個別サポートは力強い味方になります!
ポイント4 開業するなら個人と法人どちらが有利?
結婚相談所を開業する際、多くの人は個人事業主としてスタートします。
個人事業は設立手続きが比較的簡単で、初期費用も抑えられるため、リスクを最小限にしながら事業を始められます。法人化については、売上が安定し、利益が増えてから再考するのが一般的です。
ただし、すでに別のビジネスを運営している場合や、事務所・車両などの経費を共有できる環境が整っている場合は、法人化のメリットもあります。その場合は、税理士などの専門家に相談し、どちらの形態が適しているかを慎重に判断することが重要です。
個人事業主として開業する場合の手続き
個人事業主として結婚相談所を開業する場合、税務署に「開業届」を提出することが推奨されます。
開業届の提出は義務ではなく、出さなくても罰則はありません。
しかし、開業届を提出することで以下のようなメリットが得られます。
- 青色申告が可能になる(最大65万円の所得控除が適用され、節税効果が高い)
- 事業用口座を開設しやすくなる(会計管理がしやすくなり、税務処理もスムーズになる)
- 信用度が上がる(自治体や大手企業と提携する際に有利になる)
特に、市町村や企業との業務提携を考えている場合、開業届の提出は不可欠です。
4-1.個人事業主とは
個人事業主とは、法人を設立せずに個人で事業を運営する形態を指します。
これは「自営業」や「フリーランス」とも呼ばれ、事業主は会社でいう社長に相当します。
開業届を提出しなくても、個人事業主として活動することは可能であり、特に罰則などもありません。
そのため、実際には開業届を提出せずに事業を始める人も少なくありません。ただし、節税や信用面を考えると、開業届を提出したほうが有利です。
4-2.開業届とは
「個人事業の開業・廃業等届出書」は、正式には国税庁のウェブサイトからダウンロードできるほか、税務署でも入手可能です。
開業届は一種の「開業宣言」となり、事業を正式に開始したことを税務署に届け出るものです。
開業届の提出時期には特に決まりはなく、事業を始めるタイミングで提出できます。
すぐに提出しなくても問題はありませんが、節税や事業運営のスムーズさを考えると、早めに手続きを済ませておくのが望ましいでしょう。
4ー3.法人化のメリットとデメリット
個人事業としてスタートし、売上が増えてきたら法人化を検討するのも一つの方法です。
法人化には以下のようなメリットがあります。
- 社会的信用が向上する(法人のほうが取引先や顧客からの信頼を得やすい)
- 節税の選択肢が広がる(法人税の適用により、所得税の負担を軽減できる可能性がある)
- 融資を受けやすくなる(金融機関からの融資が個人事業主よりも有利になるケースが多い)
しかし、法人化には以下のデメリットもあるため注意が必要です。
- 設立コストがかかる(登記費用や定款作成費用が必要)
- 税務処理が複雑になる(法人税申告が必要になり、税理士のサポートがほぼ必須)
- 社会保険の負担が増える(法人化すると、代表者自身の社会保険料負担が増える)
どちらを選ぶべきか
結婚相談所の開業では、まずは個人事業主としてスタートし、事業の成長に応じて法人化を検討するのが合理的です。開業届を提出することで、税務面でのメリットを享受しながら、事業を安定させることができます。
法人化を考えるタイミングは、売上が大幅に増加し、「法人の方が税制上有利になるかどうか」を判断する時です。
その際は、税理士や経営コンサルタントに相談し、適切なタイミングで法人化を進めることが成功への鍵となります。
ポイント5 結婚相談所の収益ポイント

結婚相談所の収益項目以外からも売上アップを意識しており、何かアイディアが欲しいときは、いつも良縁会に相談しています。 他の相談所さんでも気が付いていないような売上アップの秘訣を教えて下さるので、いつも助かっています。
結婚相談所ビジネスはフランチャイズではないため、ロイヤリティーの支払いが発生しません。売上は全て結婚相談所の収入です。
●結婚相談所の売上項目&料金の相場●
- 入会金:30,000~50,000円 プロフィール作成、入会時の事務手続き
- 登録料:10,000~20,000円 システム登録料
- 活動サポート費:50,000~100,000円 成婚までのサポート、仲人推薦、お見合い・交際中のサポート
- 月会費:5,000~10,000円 システム利用料、仲人推薦、お見合い・交際中のサポート
- お見合い料:5,000~10,000円 お見合い日時場所の設定、お見合い同席・引き合わせ
- 成婚料:100,000~250,000円 仮交際~真剣交際までのサポート
どの項目も結婚相談所が独自に料金を設定することが可能ですし、項目の組み合わせ(活動サポート費はなし、お見合い料無料など)も自由に設定できます。
項目ごとの詳細な説明は下記、記事をお読みください。

個別サポートがあれば、その点もしっかりとアドバイスを受けることができるので安心です。
ポイント6 開業(独立)することが決まったら何から始めたらいいの?開業準備について
6-1.事業計画を立てる
事業計画とは、事業の内容、提供するサービス、収支予算などを明確にしたビジネスの指針となるものです。
結婚相談所の開業を考えている方は、頭の中に大まかなイメージを持っているかもしれませんが、それを具体的に言葉や数字で説明できるでしょうか?
事業計画を立てることで、自身の考えを整理し、将来の方向性を明確にすることができます。
また、事業計画がしっかりしていると、金融機関からの融資を受ける際や、ビジネスパートナーとの協力を得る際にも役立ちます。
最初から完璧な事業計画を作る必要はありません。
何度も修正を加えながら、より具体的で実現可能なプランへとブラッシュアップしていくことが重要です。
事業計画に盛り込むべき項目
事業計画を作成する際には、以下の項目を整理すると良いでしょう。
1. 商品・サービス
提供するサービスの詳細を明確にします。
例:「結婚相談所の運営。会員の成婚までをサポートし、お見合い日程の調整、月1回のカウンセリング、交際中のアドバイスを実施」
2. 事業目的・理念
なぜこのビジネスを始めるのか、どのような価値を提供したいのかを整理します。
例:「結婚したいけれど出会いがない人をサポートし、幸せな結婚へ導くことを目的とする」
3. 顧客ターゲット
ターゲット層を明確にし、どのようなニーズを持つ人にサービスを提供するのかを考えます。
例:「35歳女性、東京都在住。仕事が忙しく出会いが少ない。結婚相手には一定の条件を求める」
ターゲットの価値観や行動パターンまで細かく設定すると、より明確な戦略を立てやすくなります。
4. 市場規模、競合状況、市場の特色
業界の現状を分析し、競合との差別化ポイントを考えます。
例:「結婚相談所の市場規模は年間500〜600億円。全国の事業者数は約3,700〜3,900社。会員数は約60万人で、男女比は6:4。特定の地域では婚活パーティーが人気で、結婚相談所の利用率が低め」
5. 自社の強みと弱み
競争の中でどう勝ち抜くのか、自社の強みを把握し、改善すべき点を明確にします。
例:「強み:どんな会員でも1回はお見合いを組むことができる。弱み:競合と比べて価格設定が高め」
6. 集客方法
どのように見込み客を集めるのか、戦略を立てます。
例:「開業当初は広告費を抑えるため、ブログを活用し、週に2回は結婚相談所に関する情報を発信する」
集客のポイントは、「何を」「誰に」「どうやって」の3つを意識することです。
7. 具体的な数値計画
売上やコストを予測し、事業の持続可能性を判断します。
- 月間入会者数の目標
- 成婚率の設定
- 必要な初期投資額と回収までの期間
さらに詳細に考えられる項目
より精度の高い事業計画を作成したい場合、以下の項目にも取り組んでみてください。
- 市場の成長性(婚活市場が今後どう変化するか)
- コスト面(運営に必要な経費、固定費と変動費の内訳)
- 立地条件(対面相談が必要な場合のオフィスの選定)
- 契約関連(特定商取引法、個人情報保護法などの法的対応)
- 販売戦略(どのような料金プランで提供するか)
- 対価の回収の仕組み(初期費用・月額料金・成功報酬型など)
- 想定されるリスク(会員数が伸びない場合、トラブル対応など)
- 対処方法(リスク発生時の解決策)
- タイムスケジュール(いつまでに何を達成するかのスケジュール管理)
事業計画は柔軟に更新することが大切
事業計画は一度作成して終わりではなく、状況に応じて修正しながら運営することが重要です。
ビジネス環境や市場の動向は常に変化しているため、定期的に見直しを行い、必要に応じて軌道修正を加えましょう。
初めから完璧な計画を作ろうとすると、時間ばかりかかり前に進めません。
まずはシンプルな形でも良いので作成し、実際の運営を通じてブラッシュアップしていくことが、成功への近道となります。

6-2.集客の準備と効果的な戦略
結婚相談所を成功させるためには、集客の仕組みを整えることが最も重要です。
どれだけ優れたサービスを提供しても、見込み客に認知されなければ会員は増えません。
集客にはさまざまな方法がありますが、単に広告を出すだけでは効果は限定的です。各集客手段の目的を明確にし、連携させることが成功の鍵となります。
ウェブサイトとブログの活用
オンライン集客を考える場合、ウェブサイトやブログの準備は必須です。
- ウェブサイトを作成し、サービス内容や料金を明確に掲載する
- ブログを活用し、婚活に関する有益な情報を定期的に発信する
- SEO(検索エンジン対策)を行い、検索結果の上位に表示されるよう工夫する
- ウェブサイトやブログから、問い合わせや資料請求につながる導線を作る
特にブログは、定期的に更新することで検索エンジンからの評価が高まり、長期的な集客効果が期待できます。
広告媒体ごとの目的を明確にする
どの広告媒体を活用する場合でも、目的を明確にすることが大切です。例えば、折込広告を使う場合、どのような流れで問い合わせにつなげるのかを事前に設計しておきます。
●問い合わせまでの流れを想定●
- 折込広告を見た人がウェブサイトへアクセスする(広告にはウェブサイトのURLやQRコードを記載)
- ウェブサイトから資料請求を促す(問い合わせフォームや無料カウンセリングの案内を設置)
- 資料請求後、1週間以内にフォローコールを行う(興味を持っている人への後押しを行い、入会につなげる)
このように、各集客ツールがどのように連携するかを考えることが重要です。広告を出すだけではなく、その後のアクションを具体的に設計することで、問い合わせ率を大幅に向上させることができます。
広告や集客ツールを連携させる
広告や集客ツールを単独で活用するのではなく、それぞれが連携するように設計することで効果が最大化します。例えば、次のような方法が考えられます。
- SNS(Instagram、Facebook、X)でブログ記事を紹介し、ウェブサイトへ誘導する
- 婚活パーティーを開催し、参加者に結婚相談所のサービスを案内する
- Google広告を活用し、「結婚相談所+地域名」などの検索キーワードで上位表示させる
- YouTubeなどの動画コンテンツを活用し、信頼性の高い情報を発信する
また、資料請求フォームには必須項目として電話番号を入力するように設定し、後日フォローコールを実施することで、成約率を向上させることができます。
集客は継続的な改善が必要
集客は一度仕組みを作ったら終わりではなく、常に効果を分析し、改善を加えていくことが重要です。アクセス解析ツールを活用し、どの施策が成果につながっているかを把握しながら、より効果的な方法へと調整していきましょう。
広告や集客手段を適切に組み合わせ、長期的な視点で運用することで、安定した会員獲得につなげることができます。

6-3.事務所などの準備
結婚相談所を開業する際、事務所をどのように準備するかは重要なポイントになります。
結婚相談所の運営には必ずしも専用の事務所が必要というわけではなく、開業当初はコストを抑えるために柔軟な選択をすることが大切です。
事務所の選択肢
・自宅を事務所として活用する
・カフェやレンタルスペースで面談を行う
・バーチャルオフィスを利用する
・賃貸オフィスを借りる(法人化や規模拡大後に検討)
自宅を事務所として活用する場合の注意点
自宅を事務所として使用する場合、来店型の相談所として運営するかどうかを考える必要があります。
来店型の場合、新規会員が訪れやすいように看板の設置や来客スペースの確保を検討する必要があります。
ただし、初対面の会員を自宅に招くことに抵抗がある場合は、カフェやレンタルスペースを活用するのも一つの方法です。
近年では、婚活カウンセリングをカフェで行う相談所も増えており、気軽に利用しやすいというメリットがあります。
また、自宅の住所を公表したくない場合は、バーチャルオフィスの利用を検討すると良いでしょう。
バーチャルオフィスを利用すると、法人登記が可能な住所を借りることができるため、信頼性を高めることができます。
「地域名+バーチャルオフィス」「貸事務所」「住所貸し」などで検索すると、さまざまなサービスが見つかるので、料金や提供サービスを比較して選びましょう。
開業当初の事務所費用を抑えることが成功のカギ
結婚相談所を開業する人の多くは、最初の1~2年間は固定費を抑えるために自宅やカフェで対応しています。
実際に会員数が増え、対面での面談が頻繁に発生するようになってから、賃貸オフィスを検討するのが一般的です。
必要なオフィス機器と設備
結婚相談所の業務はオンラインで完結することが多いため、最低限の設備を整えるだけで運営が可能です。
・パソコンまたはタブレット(会員情報の管理やオンライン相談に必須)
・スマートフォンまたは固定電話(会員との連絡用)
・インターネット環境(高速回線が望ましい)
・プリンターやコピー機(契約書の印刷・スキャンが必要な場合)
コピー機に関しては、現在ではコンビニで印刷やスキャンができるため、開業当初は購入を見送ることも可能です。
また、オンライン相談のニーズが高まっているため、ZoomやGoogle Meetを活用できる環境を整えておくと、遠方の会員とも円滑にコミュニケーションが取れるようになります。
開業時のオフィス環境は最小限に抑え、必要に応じて拡張する
結婚相談所の運営には、大きな事務所や高価な設備を揃える必要はありません。
初期費用を抑えながら、必要に応じて環境を整えていくことが、持続可能な経営につながります。
開業後の会員数の増加や業務の拡大に合わせて、事務所や設備を整えていくことを意識しましょう。

ポイント7 結婚相談所の開業・起業で失敗しない集客のコツ!
7-1.知り合いからお金をもらうことに抵抗がある
結婚相談所を開業すると、知人や友人に営業をする機会が出てきます。
しかし、「知り合いからお金をもらうのは気が引ける」「友人だから特別価格で対応した方がいいのでは」と考えてしまうことがあります。
このような考えを持ち続けると、集客の大きなチャンスを逃してしまいます。
事業として結婚相談所を運営する以上、適正な料金を設定し、それに見合うサービスを提供することが重要です。
知人・友人だからこそ、適正価格で提供するべき理由
1.無料または格安で提供すると、サービスの価値が伝わらない
結婚相談所の価値は、単なるマッチングではなく、成婚へと導くための専門的なサポートにあります。
無料や極端に安い価格で提供すると、その価値が適切に伝わらず、「結婚相談所はそれほどの費用をかけるものではない」という誤解を招くことにもなりかねません。
2.適正価格で提供することで、真剣に活動してもらえる
会員にとって、ある程度の費用を支払うことは、婚活に対する本気度を高める要素になります。
無料や格安で登録すると、「せっかく登録したけれど、まあいいか」と婚活に対する意識が低くなり、結果として成婚につながりにくくなる可能性があります。
3.他の会員との公平性を保つため
知人や友人だけ特別料金で対応すると、既存の会員から不満が出ることがあります。
特に口コミが広がる業界では、「あの人だけ安かったらしい」「料金がバラバラなのでは?」という不信感につながる恐れもあります。
適正価格を設定し、一律の基準でサービスを提供することが信頼を築く上で大切です。
適切な割引戦略を考える
とはいえ、開業当初で実績が少ない場合や、知人の紹介を増やす目的で、特別な価格設定をすることも戦略の一つです。
ただし、無計画な値引きは避け、以下のようなルールを設けると良いでしょう。
・「紹介割引」として、知人・友人が新規会員を紹介してくれた場合に割引を適用する
・開業記念キャンペーンとして期間限定で特別価格を設定する
・モニター価格として協力してくれる知人には、代わりに体験談やレビューを提供してもらう
このように、明確な目的を持って価格を調整することで、値引きが単なる安売りではなく、マーケティングの一環として機能するようになります。
自信を持って適正価格を提示する
結婚相談所の仕事は、単なるサービス提供ではなく、人生の大きな決断をサポートする重要な役割を果たします。
「結婚相手を一緒に探し、成婚へと導く」ことに対して、会員は価値を感じ、お金を支払うのです。
そのため、「知り合いだから安くしなければ申し訳ない」と考える必要はありません。
むしろ、知人だからこそ、「良いサービスを提供し、確実に結果を出すために、適正な料金でサポートする」という意識を持つことが大切です。
結婚相談所は「ありがとう」と言われる仕事です。
価値のあるサービスを提供し、正当な対価を受け取ることに自信を持ちましょう。

結婚相談所の存在意義はますます大きくなります!
7-2.Webサイトを活用した効果的な集客戦略
インターネットの活用は、結婚相談所の集客において欠かせない要素です。
しかし、Webサイトを作っただけでは問い合わせにはつながりません。
まずは、見込み客にWebサイトの存在を知ってもらう「認知」を広げる必要があります。
Webサイトは「情報を掲載するだけのもの」ではなく、ターゲット層に向けて適切に発信し、検索結果での表示やSNSなどを通じて訪問者を増やすことが求められます。
Webサイトのアクセス数を増やす方法
Webサイトへの訪問者数を増やすためには、以下の施策が効果的です。
1.SEO対策(検索エンジン最適化)を行う
・「結婚相談所+地域名」などのキーワードを適切に配置する
・婚活に関する有益な記事を定期的に更新する
・サイトの表示速度を最適化し、スマートフォン対応のデザインにする
2.ブログを活用してWebサイトに誘導する
・ターゲットの悩みを解決する内容を発信する
・検索されやすいキーワードを意識して記事を作成する
・記事の内容が価値あるものであることを重視する
3.GoogleやYahooの広告を活用する
・「結婚相談所+地名」などの検索広告を出す
・短期間で効果を出したい場合はリスティング広告を利用する
開業直後はWebサイトの検索順位を上げるのが難しいため、SEOと並行して広告を活用するのも有効な手段です。
開業してすぐWebサイトに集客を頼りたくても、「結婚相談所 地名」で検索順位に表示させるのは大変です。どうしても検索上位に表示させたい場合は、googleやYahooのインターネット広告を活用するのがいいでしょう。

7-3.アクセスアップ!ブログ集客
Webサイトを検索結果の上位に表示させるには、時間と労力、さらにはSEO対策の知識が必要です。
広告費をかけて一時的にアクセスを増やすことも可能ですが、継続的な集客を考える場合、無料で運営できるブログの活用が非常に有効な手段となります。
ただし、ブログを開設しただけでは問い合わせにはつながりません。
適切な戦略のもと、ターゲットに響く記事を定期的に発信し続けることが重要です。
ブログ記事のテーマ選定のポイント
多くの人がブログの運営でつまずくのが「何を書けばよいのか」という点です。婚活に関するブログを運営する場合、まずはターゲットの悩みを深掘りし、それを解決する記事を書くことが大切です。
キーワードリサーチツール(例:http://www.related-keywords.com/)を活用すると、検索されているキーワードを確認できます。たとえば、「結婚相談所 〇〇」というキーワードを検索すると、多くの関連ワードが表示されます。これをヒントに、以下のようなテーマを設定するとよいでしょう。
・「30代女性の婚活成功事例」
・「40代男性が結婚相談所を利用するメリット」
・「結婚相談所の費用相場とコスパの良い選び方」
・「婚活パーティーと結婚相談所の違いとは?」
・「初めてのお見合いで成功する会話術」
ターゲットが検索しそうなキーワードをベースに記事を作成することで、検索エンジンからの流入が増え、Webサイトへのアクセス向上につながります。
効果的なブログ運営のポイント
1.無料ブログサービスではなく、自社サイト内にブログを設置する
無料ブログ(アメブロ、はてなブログなど)でも記事を書くことはできますが、SEOの観点から考えると、自社のWebサイト内にブログを設置するのが望ましいです。無料ブログでは運営側の規約変更による影響を受ける可能性があり、検索順位も上がりにくいため、自社サイト内で運営することをおすすめします。
2.キーワードの選定が重要
どんなキーワードを狙うかがブログ集客の成否を分けます。検索ボリュームが大きすぎると競争が激しく、上位表示が難しくなります。一方で、ニッチすぎるキーワードでは検索されにくいため、「結婚相談所+地域名」「婚活成功のコツ」など、適度に検索されているキーワードを選ぶことが重要です。
3.読者の悩みを考え、それを解決する記事を書く
ターゲットが抱えている婚活の悩みを明確にし、その解決策を提供する記事を作成します。「結婚相談所を選ぶポイント」「婚活がうまくいかない理由と解決策」など、実際の会員の相談事例をもとに記事を作成すると、より読者の共感を得やすくなります。
4.記事の構成をしっかり作る
ただ文章を書くだけではなく、見出しやリストを活用し、読みやすい構成を意識することが重要です。たとえば、以下のような流れを意識すると、読者が離脱しにくくなります。
・冒頭で読者の悩みを明確にする
・悩みの原因を説明する
・解決策を提示する
・具体的な行動指針を示す(例:結婚相談所に入会するメリット)
5.定期的に更新し、コンテンツを充実させる
一度記事を書いたら終わりではなく、定期的に新しい記事を追加し、既存の記事も最新情報にアップデートすることが重要です。検索エンジンは「更新頻度の高いサイト」を評価する傾向があるため、最低でも週1回の更新を目指すとよいでしょう。
●ブログ集客のコツ●
- 検索キーワードを意識し、ターゲットの悩みを解決する記事を書く
- 無料ブログではなく、自社サイト内にブログを設置する
- 読みやすい構成を意識し、定期的に更新する
- 記事を資産として蓄積し、SEO対策につなげる
ブログは即効性のある集客方法ではありませんが、継続して記事を積み重ねることで、Webサイトの検索順位を向上させ、問い合わせにつなげることができます。
しっかりと戦略を立て、ターゲットに響くブログを運営していきましょう。
7-4.SNSを活用してアクセスアップ
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、結婚相談所の認知度を高め、集客につなげるための強力なツールです。
代表的なSNSとして、Instagram、Facebook、LINE、Twitter(X)などが挙げられます。
それぞれの特性を理解し、適切に活用することで、見込み客にアプローチしやすくなります。
しかし、単に「SNSを使えば集客できる」というわけではありません。
重要なのは、目的を明確にし、戦略的に運用することです。ただ投稿を続けるだけでは効果は薄く、入会につなげるための仕組みを作る必要があります。
SNS運用の目的を明確にする
SNSを活用する際には、次のような目的を明確に設定しておくことが重要です。
・結婚相談所の認知度を上げる(フォロワー数や投稿のシェアを増やす)
・ターゲット層に対して婚活に関する有益な情報を提供する
・信頼性を高め、入会へのハードルを下げる
・問い合わせや無料相談につなげる
SNS運用のゴールは「投稿すること」ではなく、「結婚相談所の入会につなげること」です。
そのため、毎日投稿することが目的にならないよう注意し、戦略的に情報を発信することが大切です。
各SNSの特徴と活用方法
Instagram
・婚活成功事例やお見合いの流れを写真や動画で紹介
・ストーリーズやリールを活用して短時間で情報を伝える
・ハッシュタグ(#婚活 #結婚相談所)を活用し、検索からの流入を増やす
Facebook
・30代〜50代の婚活層に向けた信頼性のある情報を発信
・婚活セミナーやイベント情報を掲載し、参加者を募る
・既存のフォロワーと深い関係を築くためにコミュニティを作る
LINE公式アカウント
・無料相談やキャンペーン情報を配信し、問い合わせにつなげる
・1対1のチャット機能を活用し、気軽に相談できる環境を整える
・定期的なメッセージ配信で見込み客との関係を維持する
Twitter(X)
・短文で気軽に情報発信し、婚活に関する悩みに回答する
・トレンドに合わせた投稿を行い、拡散を狙う
・リアルタイム性を活かして、婚活イベントや無料相談の案内を行う
効果的なSNS活用のポイント
・ターゲットに合わせたSNSを選び、適切なコンテンツを投稿する
・フォロワーとのコミュニケーションを大切にし、信頼関係を築く
・「問い合わせにつなげる導線」を明確にし、プロフィールや投稿にWebサイトのリンクを掲載する
・分析ツールを活用し、どの投稿が効果的かを定期的にチェックしながら改善する
SNSを活用して集客を成功させるために
SNSは、うまく活用すれば大きな集客効果を生むツールですが、戦略なく運用すると時間だけがかかり、効果が出にくくなります。
「結婚相談所の入会につなげる」という明確な目的を持ち、ターゲット層に最適な情報を発信することで、効率的な集客が可能になります。

どんな方にどんなアプローチで集客をするのか、目的意識を持って活用しましょう!
7-5.合コン、婚活パーティーからの集客
婚活パーティーは、新規会員を獲得するための有効な手段の一つです。
実際、多くの結婚相談所が会員獲得のために婚活パーティーを開催し、入会につなげています。
しかし、ただ開催するだけでは十分な成果は得られません。
集客方法や運営方法を工夫し、結婚相談所への誘導につなげることが重要です。
婚活パーティー開催時の注意点
婚活パーティーを成功させるためには、いくつかの注意点を押さえておく必要があります。
1.パーティー当日に参加者同士を直接カップルにしない
パーティー内で即座にカップルを成立させてしまうと、その場限りの出会いになってしまい、結婚相談所への入会につながりにくくなります。
そのため、カップルの結果は後日、相談所を通じて伝える仕組みにすることが推奨されます。
この方法には以下のメリットがあります。
・参加者が結果を知りたいという気持ちから、電話やメールの連絡を取りやすくなる
・カップルになれなかった人に対し、結婚相談所のカウンセリングを案内しやすくなる
2.無理な勧誘は厳禁
婚活パーティーから結婚相談所への誘導を狙うのは大切ですが、参加者が興味を示さない場合に強引な勧誘を行うと、逆効果になることがあります。
無理に勧誘すると、悪い口コミが広がり、ブランドイメージが損なわれる可能性もあるため、自然な形で相談所の魅力を伝える工夫が必要です。
婚活パーティーの集客を成功させる方法
婚活パーティーを開催する際、多くの人が悩むのが「どうやって参加者を集めるか」という点です。大規模なパーティー(30人~40人規模)を開催するのはハードルが高いため、初めての場合は少人数制(3対3、5対5など)の婚活パーティーから始めるのがよいでしょう。
少人数制の婚活パーティーのメリットは以下の通りです。
・集客の負担が軽減される(少人数なら知人の紹介でも集めやすい)
・一人ひとりとじっくり話せるため、マッチング率が上がる
・参加者の満足度が高くなり、リピーターになりやすい
ただし、少人数制でも課題はあります。例えば、男女比や年齢層のバランス調整、パーティーの運営などが意外と大変な点が挙げられます。人数が少ない分、一人でも欠員が出るとパーティーが成り立たなくなるため、キャンセル対策も必要です。
婚活パーティー以外の集客方法 – 合コンの活用
最近では、婚活パーティー以外の集客方法として「合コン」を活用する結婚相談所も増えています。合コンは婚活パーティーよりも敷居が低く、参加者の心理的ハードルが低いのが特徴です。
合コンのメリット
・友人を誘いやすく、自然な形で人を集められる
・広告費をかけずに集客できる
・会員候補との関係を築きやすく、相談所への誘導がしやすい
合コンの場を提供しながら、「もっと本格的に婚活を進めたい方には結婚相談所もおすすめです」とさりげなく相談所の魅力を伝えることで、自然な形で入会につなげることが可能です。
婚活パーティーと合コンを組み合わせた集客戦略
婚活パーティーと合コンは、それぞれ異なる特性を持っていますが、両方をうまく活用することで幅広い層にアプローチできます。
・気軽に出会いを求める層 → 合コンへ誘導し、まずは婚活に興味を持ってもらう
・本格的に結婚を考えている層 → 婚活パーティーへ誘導し、さらに結婚相談所のカウンセリングにつなげる
このように、ターゲットに応じたイベントを開催し、最終的に結婚相談所への入会につなげる流れを作ることで、効果的な集客が可能になります。
効果的なイベント運営で結婚相談所の会員を増やす
婚活パーティーや合コンを活用することで、結婚相談所の認知度を高め、新規会員の獲得につなげることができます。ただし、単にイベントを開催するのではなく、ターゲットに合った企画を考え、自然な形で相談所への誘導を設計することが重要です。
・婚活パーティーはカップル結果を後日伝え、相談所への誘導をしやすくする
・少人数制のパーティーを開催し、負担を減らしながら満足度を高める
・合コンを活用し、より気軽に参加できる機会を提供する
・イベントごとのターゲットを明確にし、適切なフォローアップを行う
これらのポイントを意識することで、イベント運営を通じて着実に会員を増やしていくことが可能です。
7-6.知り合い・成婚者からの紹介
結婚相談所の会員獲得において、知人や友人からの紹介よりも多いのが「成婚者からの紹介」です。
成婚者本人だけでなく、その親御さんが知人を紹介するケースもあります。
これは、結婚相談所での婚活を通じて成婚した方の満足度が高いためです。
成功体験を持つ人は、「同じように結婚を考えている知人にも紹介したい」と考えます。
そのため、成婚率を高めることが、結果的に紹介の増加につながります。
男性よりも女性からの紹介が多い理由
成婚者からの紹介は女性が多く、男性からの紹介は少ない傾向があります。
その理由の一つとして、男性は「結婚相談所で婚活していたことを知られたくない」と考えるケースが多いからです。
一方、女性は「自分が成功した方法を、同じように悩んでいる人に教えたい」という心理が働きやすく、自然と紹介につながります。
そのため、結婚相談所の集客戦略として、女性会員を積極的に集めるのも有効な方法の一つです。
成婚した女性に対して「婚活を考えている知人がいたら、ぜひご紹介ください」と伝えるだけでも、紹介の確率が高まります。
また、成婚後のフォローアップとして、相談所での活動がどのように役立ったのかを振り返る機会を設けることで、より紹介を生み出しやすくなります。
知人・友人からの紹介を増やす方法
知人や友人から紹介を得るためには、結婚相談所を開業したことを積極的に周囲に伝えることが大切です。
ただし、単に「結婚相談所を始めました」と伝えるだけではなく、「なぜこの仕事を始めたのか」という背景を話すことで、共感を得やすくなります。
例えば、
・身近に結婚で悩んでいる人が多く、サポートしたいと思った
・婚活で苦労した経験があり、同じ悩みを持つ人の力になりたい
・結婚によって人生が豊かになることを実感し、多くの人に伝えたい
こうした想いに共感した人は、「婚活を考えている友人がいる」と話してくれる可能性が高まります。
営業や紹介を促すことが苦手な場合は、自然な形で話す機会を増やすことが効果的です。
例えば、SNSで婚活に関する情報を発信したり、身近な人と会話する中で「実はこういう仕事を始めたんだ」と話題に出したりすることで、興味を持ってもらいやすくなります。
また、口コミや成功事例を活用するのも有効です。
成婚者のエピソードを紹介することで、相談所の信頼性を高め、興味を持つ人を増やすことができます。
特に、成婚者自身が「ここでの活動が役に立った」と話すことで、周囲の人も安心して紹介しやすくなります。

7-7.見込み客の後追いも大切!
問い合わせがあったにもかかわらず、「入会しなかったから効果がなかった」と判断し、後追いをしないのは非常に大きな機会損失です。
問い合わせをした人は、結婚相談所に興味を持ち、何らかの理由で連絡をしてきた見込み客です。
そのまま放置してしまうのは、売上につながる可能性を自ら手放しているのと同じです。
すべての見込み客が即決で入会するわけではありません。
「問い合わせ=すぐに入会する人」と考えてしまうと、成約につながらなかった場合に落胆し、フォローを怠ることになります。
しかし、多くの人は「情報を集めてから判断したい」「他の結婚相談所と比較したい」「今すぐではないが、いずれ婚活を考えている」といった段階にあります。
そのため、一度の問い合わせで入会しなかったとしても、継続的に関係を築くことが重要です。
見込み客とのつながりを保つためには、フォローの仕組みを整えることが不可欠です。例えば、以下のような方法が考えられます。
- メールマガジンの配信:婚活に役立つ情報を定期的に送り、相談所の存在を忘れさせない
- ブログやコラムの更新:婚活の悩みや成功事例を発信し、信頼感を高める
- 婚活パーティーや無料相談会への招待:気軽に参加できる機会を提供し、次のアクションにつなげる
特に、問い合わせをした人に対して「いきなり入会を促す」のではなく、「婚活を考えている方に役立つ情報を提供する」姿勢が大切です。
見込み客が「この相談所は信頼できる」と感じることで、後々の入会につながる可能性が高まります。
問い合わせがあった時点で、その人はすでにあなたのサービスに関心を持っています。
その興味を絶やさないようにするためにも、長期的な視点で見込み客を育てる仕組みを作りましょう。
7-8.集客はPDCAサイクルの繰り返し
PDCAサイクルとは、業務やマーケティング施策を継続的に改善するためのフレームワークです。
以下の4つのステップを繰り返し実行することで、効果を最大化できます。
- Plan(計画):目標を設定し、達成するための戦略を立てる
- ・Do(実行):計画に基づいて施策を実施する
- ・Check(評価):実施した結果をデータや指標をもとに分析する
- ・Action(改善):評価を踏まえ、課題を修正し、次のアクションにつなげる
広告運用においても、このPDCAサイクルを繰り返すことが重要です。
特に、広告は一度配信しただけで終わるものではなく、データをもとに継続的に改善していく必要があります。
例えば、広告を出稿した後にクリック率や成約率を分析し、改善点を見つけたら、新たな施策を立てて再び実行する。
この流れを繰り返すことで、より効果的な広告運用が可能になります。
また、PDCAを回す際には、単にサイクルを繰り返すだけでなく、「スピード」と「正確なデータ分析」が鍵となります。
計画を長く練りすぎたり、結果を十分に検証せずに次の施策へ移行してしまうと、改善の精度が落ちてしまいます。
データをもとに素早く判断し、改善を続けることで、広告の費用対効果を最大限に高めることができます。
広告運用では、「出したら終わり」ではなく、PDCAサイクルを常に意識しながら、最適化を繰り返していくことが成功のポイントです。

実行力と同時に、行なったアクションをしっかりと評価、改善していきましょう。
ポイント8 結婚相談所の成功のコツは「マネ」をすることと「継続」

一度、やると決めたことでも、私はブレやすくすぐ違うことに手を出してしまいます。 そんなときは、いつも良縁会さんから「継続」と「行動」と言われネジを締め直してもらっています。
結婚相談所の経営を軌道に乗せるためには、「集客が成功している結婚相談所の手法を参考にする」のが最も早い方法です。
成功している相談所には、それぞれの地域やターゲットに合った戦略があり、その中から自社に活用できる要素を取り入れることで、効率的に成果を上げることができます。
ただし、単に表面的な部分を真似るだけでは、同じような成功は得られません。
「チラシを活用すると良い」と聞いてチラシを作成したとしても、効果が出ないことがあります。
それは、チラシという手法そのものではなく、その運用方法や設計が成果を生み出しているからです。
例えば、以下のような要素を細かく分析し、自社の状況に適応させることが重要です。
- キャッチコピー:ターゲットの関心を引く言葉を使えているか
- チラシの内容:入会のメリットや成功事例を具体的に伝えているか
- 価格設定:地域の市場や競合と比較し、適正な料金になっているか
- 配布エリア:ターゲット層が多い地域に配布できているか
- 配布タイミング:婚活需要が高まる時期に合わせているか
- 問い合わせ対応の流れ:最初の対応で信頼を得る工夫ができているか
- 初回面談の進め方:相手の不安を取り除き、入会への後押しができているか
成功している相談所は、こうした細かい部分にまで気を配り、最適化を重ねています。表面的な部分だけでなく、その背景にある戦略や考え方まで理解し、自社に合った形で応用することが大切です。
また、経験豊富な相談所の経営者は、意外と親切に情報を共有してくれることが多いです。
積極的にコミュニケーションを取り、具体的な集客手法や運営のコツを学ぶことで、自社の経営に役立てることができます。
何よりも重要なのは、継続的に実行することです。
一度や二度試してうまくいかなかったからといってすぐに諦めるのではなく、データをもとに改善を重ねながら取り組み続けることが成功への近道になります。

ポイント9 起業家としての注意点。経営について
経営コンサルタントであるジム・コリンズは、『ビジョナリー・カンパニー』の中で、多くの企業をデータに基づいて分析し、成功する企業と失敗する企業の違いを解説しています。
この中には、結婚相談所の経営にも活かせる重要なポイントが含まれています。
9-1.新しい技術やノウハウに振り回される
「LINEを活用すれば集客がうまくいく」「Facebook広告を使えば成功する」「Instagramがあれば申し込みが増える」など、新しい技術やノウハウに過度な期待を抱くケースは少なくありません。
確かに、新しいツールやマーケティング手法は魅力的に映りますが、それ自体が成功を保証するわけではありません。
重要なのは、新しい技術を導入することではなく、既存の事業や集客の流れとどのように結びつけるかです。
例えば、SNSを活用する場合でも、「ターゲット層がどの媒体を使っているのか」「どのような投稿が反応を得やすいのか」を明確にし、既存の集客方法と組み合わせることが大切です。
また、セミナーや講座で得たノウハウを試すのは良いことですが、すべてを鵜呑みにせず、自社の状況に合うものだけを選び、実際に効果があるかを検証しながら導入するようにしましょう。
9-2.斬新なアイディアは必要ない
起業を考える際、「誰もやっていないサービスを提供しなければならない」「斬新なビジネスモデルがないと成功しない」と思いがちですが、実際にはそうではありません。
結婚相談所においても、新しいアイデアを生み出すことよりも、すでに成功している手法をいかに自社に適用するかが重要です。
例えば、後発で結婚相談所を開業したとしても、集客戦略や運営方法を工夫すれば、すでに成功している相談所に負けない成果を上げることができます。
実際、開業のタイミングが遅くても、マーケティングを工夫して成功している相談所は多くあります。
「独自のアイデアを考えなければ…」と悩むよりも、成果を出している先輩相談所の手法を分析し、活用できる部分を取り入れることが最も効率的な方法です。
例えば、成功している相談所が行っている広告戦略、カウンセリングの進め方、料金設定などを研究し、自社に合った形で導入することで、早い段階で成果につなげることができます。
9-3.起業に特効薬はない
「起業して半年で年収1000万円」「1年で売上数千万円」といった派手な成功事例を目にすることがありますが、これはごく一部のケースであり、ほとんどの起業には地道な努力が必要です。
結婚相談所の経営においても、一発逆転の方法はありません。多くの相談所が軌道に乗るまでに2~3年の時間をかけて成長しています。
短期間で成功することを前提に計画を立てると、思うように結果が出なかったときに挫折しやすくなります。
安定した経営を目指すのであれば、最初は副業として始め、徐々に収益を増やしていく方法も有効です。
実際、副業としてスタートし、顧客を少しずつ増やしながら本業に移行した相談所経営者も多くいます。
また、資金計画やリスク管理も重要です。
初期投資を抑えながら、マーケティングやサービス改善に時間をかけ、長期的な視点で成長させることが、結婚相談所経営を成功させる鍵となります。
ポイント10 オススメの開業方法はリスクの少ない副業から!
結婚相談所は比較的始めやすいビジネスですが、短期間で軌道に乗るわけではありません。
安定した運営には時間と継続的な努力が必要です。
そのため、特に初めて結婚相談所を開業する場合は、リスクを抑えるためにも副業としてスタートすることを強く推奨します。
どのビジネスにも共通することですが、開業当初は実績がなく、運営に慣れるまで売上が安定しにくいものです。
この段階で「毎月○○万円の収入がないと生活できない」といった状況になると、焦りが生じ、無理な勧誘や短期的な利益を優先する運営になりかねません。
結果として、会員の満足度が下がり、相談所の評価にも悪影響を及ぼす可能性があります。
結婚相談所の運営業務は、比較的柔軟に進めることができます。
日常業務の大半は、システム内で完結するため、対面の業務負担は少ない
新規入会の面談は土日や平日夜に実施することが多く、副業と両立しやすい
会員のカウンセリングや悩み相談も、電話やLINEを活用すれば十分対応可能
このように、時間や場所に縛られずに運営できる点が、結婚相談所の大きな特徴です。
そのため、本業と並行しながら少しずつ経験を積み、安定した売上を確保できる体制を整えることが重要です。
目安として、会員数が20~30名に達すると、売上が安定し始め、運営の負担も増えてきます。
この頃が、本業にするか、副業として継続するかの判断をするタイミングです。
それまでは副業として運営し、収入ゼロのリスクを回避しながら着実に成長させることが理想的です。
収入面の不安がなくなることで、新しい集客方法を試したり、広告戦略を見直したりと、積極的に事業を発展させる余裕が生まれます。
この時期に実績を積み重ね、自分に合った集客方法を見つけていくことで、将来的な成功につなげることができます。

意外にも落ち着いて取り組める副業から始めるのも一つの手です。
結婚相談所の開業を決めている方向けの記事です。 現役仲人にインタビューしています。「損したくない」「費用を回収できるのか?」「集客ができるかた不安」など、結婚相談所を始めるときに不安になる方も多いと思います。どうやって結婚相談所を運営しているのか?集客はどうやってしているの?など、先輩仲人がよくある質問に回答してくれいます。あなたと同じように9割以上の方が経営未経験で始めています。