結婚相談所を始めるのに事務所は必要?【月々のリスクを抑える】

結婚相談所の開業に事務所は必要?9割が知らない“本当の答え”

結婚相談所を開業するなら、やっぱり事務所を借りたほうが信用されるのかな?

でも家賃や初期費用を考えると、なるべくコストは抑えたい…

他の相談所ってどうしてるの?

このような疑問をお持ちの方に向けて、この記事では以下の内容をお届けします。

■この記事でわかること

  • 結婚相談所の開業に事務所が必要かどうか
  • 実際に成功している他の相談所の事例
  • 開業時の固定費を抑える具体的な方法

開業時に事務所は不要!むしろリスクに

開業当初に事務所を構える必要はありません。

実際、私がこれまで支援してきた結婚相談所の約9割は、自宅またはカフェを商談場所にしてスタートしています。

それでもしっかりと集客し、成婚を生み出しているのです。

今の時代、事務所がなくてもWebサイトやSNSを活用すれば、十分に信用を獲得できます。

■記事の信頼性

筆者は結婚相談所業界のコンサルタント歴20年。

現在も自社で結婚相談所を運営しながら、婚活パーティーの企画、合コンセッティングサービスも提供しています。

その実体験をもとに、事務所の有無によるメリット・デメリットを解説していきます。

事務所を構えるメリットとデメリット

メリット① 他人の目を気にせず集中できる

事務所の最大の魅力は「プライバシーを確保した空間」であることです。

カフェやホテルラウンジなどのオープンスペースでは、どうしても周囲の目や会話が気になってしまいます。

特に、結婚相談所という性質上、プライベートな内容が含まれる相談が多く、他人に聞かれることを不安に思うお客様も多いです。

事務所であれば、完全に閉じた空間でじっくり話を聞くことができるため、お客様の本音を引き出しやすく、信頼関係も築きやすくなります。

商談の質も上がり、成約率向上にもつながるのが事務所の強みです。

メリット② 信用力アップにつながる

しっかりとした場所に事務所を構えているか」は、サービス選びの判断基準になり得ます。

特にネットでのやり取りが中心の現代では、「実在する拠点があるかどうか」に安心感を求める人は一定数存在します。

実際、店舗を訪れることで安心し、入会に踏み切ったという声もよく耳にします。

信頼を得るには実績・対応・料金だけでなく、「物理的な安心感」も大切な要素。

ブランドとしての信頼性を高めたい場合には、事務所の存在が大きな武器となるでしょう。

デメリット① 初期費用・ランニングコストが重い

事務所を構えるためには、初期費用として敷金・礼金・設備費などが必要です。

さらに、毎月の家賃、水道光熱費、インターネット回線費、備品維持費など、売上に関係なく発生する固定費もあります。

特に開業直後は収入が安定しにくいため、「会員がゼロでも家賃は発生する」というプレッシャーが経営を圧迫する要因になります。

限られた資金の使い方を間違えると、集客に使うべき広告費が削られてしまい、悪循環に陥るケースもあるため注意が必要です。

デメリット② 来社が面倒・心理的ハードルになる

事務所を持つと、基本的に「お客様に来てもらうスタイル」になります。

しかし、場所によってはアクセスが不便だったり、スケジュール調整が難しいケースも多く、せっかく興味を持ってくれたお客様が来店をためらう原因になることも。

また、結婚相談所のように「契約」を連想させる場所に足を運ぶのは、心理的ハードルが高いと感じる人も少なくありません。

行ったら無理に勧誘されそう」と不安を持たれてしまうこともあるため、来店誘導のハードルの高さは事務所営業の弱点とも言えます。

代替案:バーチャルオフィスや自宅兼用もOK!

事務所を借りる資金がない、または住所を明示したいだけという場合は、バーチャルオフィスという選択肢があります。

バーチャルオフィスは物理的なスペースを持たない「住所貸しサービス」で、法人登記・郵便受取・電話転送・会議室利用など、最低限のビジネス機能が整っています。

月額数千円から利用できるため、コストを抑えつつ「信用」を確保したい開業者にとって非常にメリットの大きいサービスです。

これを使えば、HPや名刺に「本物のオフィス住所」を記載できるだけでなく、必要に応じて面談場所(貸し会議室)も確保できるので、「事務所あり」と同じような安心感を演出できます。

カフェ・ホテルラウンジでの面談という選択肢

メリット① 柔軟な対応が可能で成約率が高まりやすい

カフェやホテルのラウンジを面談場所に選ぶ最大のメリットは「柔軟性」です。

お客様の都合や希望エリアに合わせて面談場所を設定できるため、移動の負担が少なく、「会って話してみよう」という心理的ハードルがぐっと下がります。

また、ホテルラウンジの落ち着いた雰囲気や非日常感は、婚活サービスとの相性も抜群。

お客様の気分も高まり、結婚へのモチベーションも自然と上がりやすくなります。

メリット② 固定費ゼロで心理的余裕が持てる

事務所を構えると毎月数万円〜十数万円の家賃がかかりますが、カフェやラウンジを使うスタイルであればそのコストは発生しません。

必要経費はコーヒー代程度で済むため、開業初期の資金繰りにも安心です。

そして何より大きいのは、「固定費がかからない=精神的に楽」という点です。

経営者が余裕を持ってお客様に接することで、押しつけがましさのない、信頼されるコミュニケーションが自然と生まれます。

デメリット① 周囲の目や音が気になることも

一方で、オープンスペースであるがゆえのデメリットもあります。

隣の席との距離が近かったり、周囲が騒がしい場合には、お互いの会話に集中できなくなることも。

特に個人情報を扱う場面では、周囲への配慮が求められます。

タブレットやスマートフォンで会員検索を見せるときも、他の人から画面が見えないように角度や場所に気をつける必要があります。

これらは事前に想定しておくことで十分対策できます。

他の相談所はどうしている?実例紹介

成功している相談所がどのようなスタイルで開業しているのか、具体例をご紹介します。

成功している結婚相談所がどのようなスタイルで開業しているのか、以下に実例をまとめました。

開業時の判断材料としてぜひ参考にしてみてください。

開業者 初期の運営スタイル 1年後の変化 コメント
Aさん(副業) カフェ商談+自宅事務所 成果が安定後、バーチャルオフィス導入 固定費ゼロで黒字化に成功。リスクを抑えた好例。
Bさん(主婦) 自宅開業+ZOOM面談 月間5名以上の成婚実績を維持 家事と両立しながら、在宅で無理なく運営。
Cさん(会社員) いきなりテナント契約 6ヶ月で閉業 固定費が重く経営が困難に。初期投資は慎重に。

このように、固定費を抑えて「まずは集客に集中する」スタイルが多くの成功事例に共通しています。

結論:開業初期は「身軽さ」と「柔軟さ」が正解!

結婚相談所の開業において、最も重要なのは「まずお客様を獲得すること」です。

どれだけ立派な事務所を構えても、会員がいなければ意味がありません。

そのため、最初のうちは事務所よりも広告や集客にコストをかけることをおすすめします。

お客様が増え、運営が安定してきた段階で初めて事務所を持つことを検討すれば十分です。

むしろ、柔軟な面談対応ができる分、事務所を持たないスタイルのほうが成約率が高くなるケースも多くあります。

事務所がある方が向いている人・ない方が向いている人の特徴

結婚相談所の開業を考えたとき、「自分は事務所を持つべきか、持たないほうがいいのか」と迷う方は多いと思います。

ここでは、事務所あり・なし、それぞれに向いている人の特徴を具体的にご紹介します。

ご自身のライフスタイルや目指すビジネスの形と照らし合わせながら、判断の参考にしてください。

事務所を構えた方が向いている人

特徴 理由・補足
顔が見える信頼感を大切にしたい 対面での相談に安心感を求める顧客層に対応しやすい
すでに別事業で事務所を持っている 家賃負担がないため事務所を活用しやすい
高単価でラグジュアリーな相談所を目指す 高級感・ブランド力を演出しやすい
面談を静かな場所でじっくり行いたい プライバシーが確保された空間で本音を引き出しやすい
スタッフを雇う予定がある 人を雇用する場合、拠点があった方が管理しやすい

事務所があることで「この相談所はしっかりしている」という印象を持たれやすく、特に年齢層が高い顧客層には信頼につながりやすい傾向があります。

サービスの質やブランディングを重視したい方にとっては、大きな強みになるでしょう。

事務所を構えない方が向いている人

特徴 理由・補足
副業や在宅ワークで始めたい 自宅やカフェを活用することで時間と費用を節約できる
開業初期で費用をなるべく抑えたい 家賃や光熱費などの固定費がかからないためリスクが低い
フットワーク軽くお客様に合わせたい カフェやオンラインなど柔軟な面談が可能
子育てや介護と両立したい 在宅での業務が中心なのでスケジュールを組みやすい
ZOOMなどオンラインでの対応が得意 面談や契約、フォローまで非対面で完結できる

まずは小さく始めて、軌道に乗ってから拡大したい」と考えている方にとっては、事務所を持たないスタイルが最適です。

集客や成婚実績が増えてきた段階で、必要に応じてバーチャルオフィスや小規模オフィスを導入する流れが最もリスクが少なく、成功率も高い傾向にあります。

事務所がなくても信用されるためにできる工夫

事務所がないと信用されにくいのでは」と不安に感じる方もいるかもしれませんが、現在では事務所がなくても十分に信頼を獲得することは可能です。

特にWeb集客が主流になっている今の時代では、「実際の場所があるか」よりも「どんな情報発信をしているか」「どんな人が運営しているか」が信頼の決め手になります。

以下では、事務所がなくても信用されるために実践できる具体的な工夫を紹介します。

信頼されるための工夫①:プロ仕様のWebサイトを整える

ホームページはお客様にとっての第一印象です。

デザインが整い、情報がわかりやすく掲載されたサイトがあるだけで、「きちんとした相談所だ」と信頼を得ることができます。

代表者の顔写真や経歴、理念を載せることで人柄も伝わりやすくなります。

信頼されるための工夫②:SNSやブログで継続的に情報発信する

日々の活動や婚活ノウハウを発信することで、「どんな人が運営しているのか」「どんな価値観を持っているのか」が伝わりやすくなります。

投稿の頻度や内容の質が信用につながるため、更新を止めずに継続することが大切です。

信頼されるための工夫③:成婚者の声や実績を見せる

お客様の声や実際の成婚事例を紹介することで、第三者からの信頼の裏付けになります。

顔出しが難しい場合でも、年代・職業・活動期間などの情報を交えて掲載することでリアルさを出せます。

信頼されるための工夫④:Googleビジネスプロフィールを活用する

実店舗がなくても、バーチャルオフィスや自宅兼用の住所でGoogleビジネスプロフィールに登録すれば、地域で検索された際に地図上に表示されます。

基本情報や口コミが見られるので、信頼性アップにつながります。

信頼されるための工夫⑤:初回面談や対応の印象を大切にする

お客様との最初の接点である問い合わせ対応や面談で、誠実さや親しみやすさを伝えることができれば、事務所の有無に関係なく信頼されます。

無理な勧誘をせず、相手の話をよく聞く姿勢が何よりも重要です。

事務所を構えるタイミングはいつがベスト?

結婚相談所の開業当初は、できるだけ固定費を抑えることが重要です。

とはいえ、事業が軌道に乗ってきたら「そろそろ事務所を構えたほうがいいのでは?」と考える方もいるでしょう。

ここでは、事務所を構えるタイミングとして適切な目安をいくつかご紹介します。

会員数が安定して10人以上になったとき

毎月の新規入会や交際フォローが一定数発生し、対応業務が自宅やカフェだけでは難しくなってきたと感じたときがひとつの目安です。

特に面談やサポートが頻繁になってくると、落ち着いて作業できる環境が必要になります。

月商が固定費を十分に上回るようになったとき

例えば、月商が30万円を超え、事務所を借りても赤字にならない程度に売上が安定してきたら、事務所導入を検討してもよいタイミングです。

家賃や光熱費といった固定費が「心理的なプレッシャー」にならない水準であることが重要です。

面談場所に不便さを感じるようになったとき

カフェやホテルラウンジでの面談が、騒がしさや予約困難などで「やりにくい」と感じるようになった場合も、事務所を構えるひとつのきっかけになります。

特に「今後は静かな環境で質の高い面談をしたい」と考えている方には向いています。

ブランド力を高めたい・価格帯を引き上げたいとき

中高年層や富裕層をターゲットとする場合、相談所の信頼性や高級感を視覚的に伝えるために、きちんとした事務所を持つことがプラスに働くことがあります。

価格帯を上げたい、ブランドとしての価値を高めたいというタイミングで導入するのも効果的です。

スタッフを雇用・外注するようになったとき

個人運営からチーム体制へと移行する際には、打ち合わせや業務分担がしやすい場所として事務所が役立ちます。

物理的な拠点があることで、運営体制の強化にもつながります。

このように、「いつ構えるべきか」ではなく、「構える意味が明確になったとき」が最適なタイミングです。

数字的な目安と、感覚的な変化の両方を判断材料にすることが大切です。

まとめ あなたに合ったスタイルでスタートしよう!

事務所の有無に正解はありませんが、開業初期においては「無理をしないこと」が成功への第一歩です。

カフェやホテルラウンジ、バーチャルオフィスなどを上手に活用し、自分のライフスタイルや資金状況に合った形でスタートすることが大切です。

まずは「問い合わせをもらい、入会につなげる仕組み」を構築しましょう。

その後、事務所が必要と感じたときに柔軟に対応しても、まったく遅くはありません。

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